バーチャルオフィスを探し始めると、GMOオフィスサポート・レゾナンス・NAWABARIの3社は必ず候補に上がってくる。どれも評判が良くて人気があるのだけど、サービスの性格がまったく違うので、目的に合わないものを選ぶと後悔することになる。
結論から言うと、目的別のおすすめはこうなる。
- コストを抑えたい → GMOオフィスサポート(月額660円〜、初期費用0円)
- 法人登記を安くしたい → レゾナンス(登記対応で月額990円〜)
- ネットショップの特商法対策 → NAWABARI(BASEパートナー、Pマーク取得)
- 会議室を使いたい → レゾナンス(全店舗に会議室完備)
筆者はGMOオフィスサポートを約半年使っている。3社を比較検討した上でGMOを選んだ経緯があるので、その実体験も交えながらフラットに比較していく。
GMOオフィスサポートの週1転送プランを契約中。法人登記、銀行口座、クレカ開設まで全部GMOの住所で済ませた。
3社の基本スペック比較表
まず全体像をつかむために、主要な項目を一覧で並べる。
| 比較項目 | GMOオフィスサポート | レゾナンス | NAWABARI |
|---|---|---|---|
| 月額料金 | 660円〜 | 990円〜 | 1,100円〜 |
| 初期費用 | 0円 | 5,500円 | 0〜5,500円 |
| 拠点数 | 全国19拠点 | 11拠点(東京9+横浜+大阪) | 1拠点(目黒) |
| 法人登記 | ○(1,650円〜) | ○(990円〜) | × |
| 会議室 | ○(一部拠点) | ○(全店舗) | × |
| 電話サービス | × | ○(オプション) | ○(要件転送) |
| 郵便転送 | あり(転送料込み) | あり(週1) | あり |
| 郵便物写真通知 | +1,100円/月 | 無料 | ― |
| 最低契約期間 | 12ヶ月 | 1ヶ月 | 1ヶ月 |
| 運営母体 | GMOグループ(東証プライム上場) | 株式会社ゼニス | 株式会社Lucci |
| 特筆すべき特徴 | GMOあおぞらネット銀行連携 | みずほ銀行含む4行紹介 | BASEパートナー、Pマーク取得 |
こうして並べるとわかるとおり、3社は得意分野がきれいに分かれている。GMOは「コスパと信頼性」、レゾナンスは「法人登記のコスパと機能の充実度」、NAWABARIは「ネットショップ特化」。似て非なるサービスなので、自分の目的に合ったものを選ぶのが正解だ。
各社の詳しいレビューは個別記事でも書いている。
料金を徹底比較する
バーチャルオフィス選びで一番気になるのはやっぱり料金だろう。ただし月額だけで判断すると失敗する。初期費用と年間トータルまで見ないと本当の安さはわからない。
月額料金の比較
| プラン | GMOオフィスサポート | レゾナンス | NAWABARI |
|---|---|---|---|
| 住所利用(最安) | 660円 | 990円 | 1,100円 |
| 法人登記対応 | 1,650円〜 | 990円〜 | 非対応 |
月額だけ見るとGMOの660円が最安。ただ、法人登記が目的ならレゾナンスの990円のほうが安くなる。GMOで法人登記するには月額1,650円〜のプランが必要だからだ。
年間トータルコストの比較
初期費用まで含めた12ヶ月の総額を計算してみる。
| 用途 | GMOオフィスサポート | レゾナンス | NAWABARI |
|---|---|---|---|
| 住所利用のみ(年間) | 7,920円 | 17,380円 | 13,200〜18,700円 |
| 法人登記(年間) | 19,800円 | 17,380円 | 非対応 |
住所利用だけならGMOが圧倒的に安い。年間7,920円は他の追随を許さない水準だ。一方、法人登記ではレゾナンスのほうが年間で約2,400円安くなる。初期費用5,500円を含めてもこの結果なので、登記コストを最優先するならレゾナンスに軍配が上がる。
NAWABARIは法人登記に非対応なので、この土俵では比較の対象外になる。ただしEC運営者向けとしてのコスパは別の話で、月額1,100円で特商法対策ができると考えれば十分に安い。
格安バーチャルオフィスをもっと広く比較したい方は、格安バーチャルオフィスの選び方と注意点も参考にしてほしい。
サービス内容を比較する
料金の次に大事なのは、自分のビジネスに必要な機能が揃っているかどうかだ。
法人登記:GMOとレゾナンスは対応、NAWABARIは非対応
これが3社の最も大きな分岐点になる。
法人登記ができるのはGMOとレゾナンスだけ。NAWABARIは法人登記に対応していないので、法人設立を考えているならNAWABARIは選択肢から外れる。
GMOとレゾナンスの法人登記プラン比較
GMOとレゾナンスの法人登記プランを比較すると、月額はレゾナンスの990円〜が安い。ただしGMOにはGMOあおぞらネット銀行との連携という強みがある。同じGMOグループなので法人口座が開設しやすいという口コミが多く、筆者自身も実際にGMOあおぞらネット銀行で約1週間で法人口座を開設できた。
法人登記にフォーカスした比較はバーチャルオフィスで法人登記するメリット・デメリットでも詳しく書いている。
会議室:レゾナンスが全店舗完備、GMOは一部拠点
対面の打ち合わせが発生する可能性があるなら、全店舗に会議室があるレゾナンスが安心。GMOも渋谷・三軒茶屋・横浜・名古屋・大阪・京都・神戸・福岡など10拠点に会議室があるが、全拠点対応ではない。NAWABARIは会議室が使えない。
正直なところ、筆者はGMOの会議室を使ったことがない。IT系の事業でオンラインミーティングが中心だからだ。でも、クライアントとの対面打ち合わせが定期的に発生するビジネスなら、全拠点に会議室があるかどうかは地味に大きい。毎回カフェやコワーキングを探すのは意外とストレスになる。
電話サービス:レゾナンスとNAWABARIが対応
GMOには電話系のサービスが一切ない。電話対応が必要なビジネスなら、レゾナンス(電話秘書代行オプション)かNAWABARI(電話要件転送)を選ぶことになる。
レゾナンスとNAWABARIの電話サービスの違い
レゾナンスの電話秘書代行は、かかってきた電話を秘書が一次対応してくれるサービス。NAWABARIの電話要件転送は、電話の内容をメール等で通知してくれるサービスだ。対応の丁寧さではレゾナンス、手軽さではNAWABARIという印象がある。
筆者のビジネスでは電話対応がほぼ不要なので、GMOの電話サービスなしでまったく支障はない。ただ、これは業種による。ネットショップだと顧客からの電話問い合わせがゼロではないし、法人として取引先から電話がかかってくることもあるだろう。
郵便サービス:GMOは転送料込み、レゾナンスは写真通知が無料
郵便周りの仕組みも3社で異なる。
GMOオフィスサポートは郵便転送料が月額に含まれているのが強み。他社だと転送のたびに実費がかかるケースもあるが、GMOは追加費用を気にせず転送してもらえる。
レゾナンスは郵便物の写真通知が無料
一方、レゾナンスは届いた郵便物の写真通知が全プラン無料。何が届いたかスマホで確認できるのは非常に便利で、正直なところ筆者はこの機能が羨ましい。GMOだと同じ機能に月額1,100円かかるので、何が届いたかわからないまま次の転送日を待つことがたまにある。
拠点数:GMOが19拠点で最多
| サービス | 拠点数 | 主なエリア |
|---|---|---|
| GMOオフィスサポート | 19拠点 | 渋谷、新宿、銀座、名古屋、大阪ほか |
| レゾナンス | 11拠点 | 浜松町、銀座、渋谷、新宿、横浜、大阪ほか |
| NAWABARI | 1拠点 | 目黒 |
東京以外で住所がほしい人にとって、GMOの全国19拠点は大きなアドバンテージだ。名古屋や大阪はもちろん、地方都市にも拠点がある。レゾナンスは東京に強いが地方は横浜と大阪のみ。NAWABARIは目黒の1か所だけなので、住所の選択肢という意味では不利になる。
目的別:あなたにはどれが合う?
ここまでの比較を踏まえて、目的別に最適な1社を整理する。
コスト重視ならGMOオフィスサポート
月額660円〜、初期費用0円、郵便転送料込み。トータルコストの安さではGMOが頭ひとつ抜けている。特に「まずは住所だけ借りたい」「最小限のコストで始めたい」という方にはぴったりだ。
GMOグループ(東証プライム上場)という運営母体の信頼性も安心材料になる。バーチャルオフィスは住所を預けるサービスだからこそ、「この会社が突然なくなることはないだろう」と思えるかどうかは重要だ。
法人登記を安くしたいならレゾナンス(またはGMO)
法人登記対応で月額990円〜は業界最安級。年間トータルで比較してもGMOより約2,400円安い。さらに全店舗に会議室があり、郵便物の写真通知も無料。「法人登記+α」の充実度ではレゾナンスが一番バランスが良い。
ただし、銀行口座の開設しやすさを重視するなら、GMOあおぞらネット銀行と連携しているGMOも有力な選択肢だ。筆者がGMOを選んだのも、まさにこの理由だった。
GMOとレゾナンスの2社比較はGMOオフィスサポート vs レゾナンスを徹底比較で深掘りしている。
ネットショップ(EC)ならNAWABARI
BASEやSTORESで特商法の住所表記を解決したいなら、NAWABARIが最適解。BASEの公式パートナーであり、プライバシーマークも取得済みという、EC運営者に特化したサービス設計は他社にはない強みだ。
月額1,100円で特商法対策+電話要件転送まで付いてくるのは、ネットショップ運営者にとってはコスパが良い。ただし法人登記には非対応なので、将来的に法人化を考えている方はその点だけ注意してほしい。
GMOとNAWABARIの2社比較はGMOオフィスサポート vs NAWABARIを徹底比較で詳しく書いている。
会議室が必要ならレゾナンス
3社の中で会議室があるのはレゾナンスだけ。クライアントとの対面ミーティングが発生するビジネスなら、レゾナンスを選んでおくと安心だ。全11拠点すべてに会議室が完備されている。
筆者がGMOオフィスサポートを選んだ理由
3社を検討した上で筆者がGMOを選んだのには、いくつかの理由がある。
まず、合同会社の設立が前提だったので、法人登記に非対応のNAWABARIは早い段階で候補から外れた。ネットショップが主事業ではなかったので、NAWABARI独自の強み(BASEパートナー等)も自分には必要なかった。
GMOを選んだ決め手は銀行口座の開設しやすさ
次にGMOとレゾナンスを比較したのだが、最終的にGMOに決めた理由は「GMOあおぞらネット銀行で法人口座が開設しやすい」という口コミをXで複数見つけたこと。法人を設立したら真っ先に銀行口座を作る必要があったので、この情報は大きかった。
実際にGMOの住所で法人口座もクレジットカード(三井住友カード ビジネスオーナーズ)も問題なく開設できて、年間約3万円のコストで事業の基盤が整った。初期費用0円で始められたのも、創業期にはありがたかった。
半年使って感じるGMOの弱点
ただ、正直に言えばレゾナンスにしておけばよかったかも、と思う瞬間がないわけではない。GMOで郵便物の写真確認に月額1,100円かかるのは地味に不便で、レゾナンスなら無料で付いてくる。会議室もたまに「あったら便利だな」と感じることはある。
結局のところ、3社とも優れたサービスで、どれを選んでも大外れはしない。大事なのは自分のビジネスに何が必要かを先に明確にして、それに合うサービスを選ぶことだ。
まとめ
GMOオフィスサポート・レゾナンス・NAWABARIは、バーチャルオフィスの人気3社でありながらそれぞれ得意分野が異なるサービスだ。
- コスト最優先 → GMOオフィスサポート(月額660円〜、初期費用0円)
- 法人登記を安くしたい → レゾナンス(登記対応で月額990円〜)
- EC/特商法対策 → NAWABARI(BASEパートナー、Pマーク取得)
- 会議室が必要 → レゾナンス(全店舗に会議室完備)
「迷ったらGMOオフィスサポート」というのが筆者の本音ではあるが、それは法人登記+コスパ重視という自分の条件に合っていたからに過ぎない。ネットショップ運営者ならNAWABARIのほうが幸せになれるだろうし、会議室や郵便物の写真通知を重視するならレゾナンスが最適解になる。
- 月額最安はGMO(660円〜)、法人登記最安はレゾナンス(990円〜)
- NAWABARIは法人登記非対応だが、EC/特商法対策に特化した独自の強みがある
- 会議室があるのはレゾナンスだけ。郵便物の写真通知もレゾナンスは無料
- 3社とも得意分野が異なるため、目的に合わせて選ぶのが正解
- 筆者は法人登記+銀行口座開設のしやすさでGMOを選んで満足している
バーチャルオフィスをもっと広く比較検討したい方は、バーチャルオフィスおすすめ8選|料金・機能を徹底比較を参考にしてほしい。2社間の詳しい比較はGMO vs レゾナンス、GMO vs NAWABARI、GMO vs DMMの各記事でも書いている。


